【blog/コミックレビュー】『私が見た未来・完全版』レビュー

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【blog/コミックレビュー】『私が見た未来・完全版』(たつき諒、飛鳥新社 2021年)レビュー

『私が見た未来』と”予言”

『私が見た未来・完全版』(飛鳥新社公式サイト)は、その表紙で東日本大震災の発生を予言したということで一躍有名となったオカルト系の漫画、『私が見た未来』のリニューアル作品です。

コミックス『私が見た未来』は、件の大地震発生後、ネット界隈で災害啓発系のサイトや”予言”系のサイトが林立した時期(2010年代前半)、まずは「90年代に東日本大震災の発生を予言していた漫画があった!」という部分が話題になりました。

結果、Amazonでの中古本の値段が暴騰したりもしたのですが、どちらかというとほんのり怖い作品(あまりよろしくない未来を予言した夢の存在が柱となっています)のみが集められたコミックスなので、当時の話題的には表紙の絵の中に「大災害は2011年3月」と書いてあることが全てという作品です。

にもかかわらず、多くの人にとっては「読みたいけど読めない」幻の作品となってしまったことから、どんどん知名度が上がって行きました。

騒がれた理由には、”予言”の真相確認をしたいというような欲求と同時に、「もしかしたら、コミックス内部ではもっとすごい内容が予言されているのかもしれない」みたいな期待感が後押ししたという部分も多分にありましたが、Twitterで本人を騙ったアカウントを運営していた”たつき諒先生の偽者”が一役買っていた(?)面があり、『完全版』発売直前にはそのこと自体も話題となりました(飛鳥新社公式サイト “重要なお知らせ“)。

この”偽者”が話題としていたことに、近い将来の富士山噴火がありました(曰く、そのことを周知するために本人を騙ってアカウントを開設したとのことで、現在はアカウント名を変えて活動しているようです)。

なので、3・11の予言にまつわる部分と同時に、”富士山大噴火予言”の真相についても、『完全版』は背負うことになったわけです(結論を言うと、「富士山大噴火」は無い、というのが著者の見解です)。

 

3・11と2025年7月

『私が見た未来』は、著者であるたつき諒さんの見た奇妙な夢の内容がおどろおどろしい雰囲気の中で語られる作品のみが集められたオムニバスコミックなのですが、本編の中では『311』は語られていません。

この日付については、実際にこの日に東北地方の太平洋沖を震源とする大地震があって、とんでもない津波の被害が出た! というそのものの夢を見たところからの情報ではなく、夢の中にこの日付のみが出て来た、だから大事な日付には違いないだろうと思ったところから、締め切り直前に書き加えたようです。

本当は「1999年の災害は小規模に、そして大災害は2011年3月に」と書きたかったとのこと(P54)。

“偽者”が周知したかったという富士山大噴火については作中で明確に否定されていますが(P58。ただし小規模噴火についてはその限りではないようです)、2025年7月には日本とフィリピンの中間付近(フィリピン海?)で海底火山が大噴火する(という予知夢を見たので、作品的に押す近い未来の大災害は、富士山ではなくこちらです)ということのようです。

「信じるも信じないもあなた次第」とは、都市伝説や予言系のコンテンツでよく言われることではありますが、ざっくり「西太平洋のどこかで、2025年夏に海底火山が大噴火!(結果、日本も甚大な被害を被ることになる)」と捉えるのであれば、普通にありそうな未来ではありますね。

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